煎茶用語集

茶杯

煎茶道関連の用語を一覧にまとめました。50音順にまとめていますので、辞書代わりに使えます。※順次、追記していきます。

目次

あ行

煎茶用語よみがな説明
青木木米あおきもくべい 江戸時代後期の京焼を代表する陶工で南画家。
中国・朝鮮の陶磁器を学び、幅広い作風が特徴
赤絵あかえ 赤を主体として、緑・黄・藍などの多彩な色釉を用いて上絵付けをした焼き物。
色絵とも言う。日本では有田で始まった。
朝日焼あさひやき 京都府宇治市朝日山の陶器の窯。遠州七窯の一つ。
亞字形あじかた煎茶道具の形状の名称。四方の隅がくびれた形
後手あとで 茶銚や水注などの持ち手の型式の一種。「うしろで」とも。
注ぎ口の一直線上の位置に持ち手がつく。ほかに横手、上手(うわて)がある。

【亞字形】赤絵金彩七宝文角形 茶入(平安清昌)

煎茶用語よみがな説明
一煎いっせん一回目にいれたお茶のこと
色絵いろえ赤を主体として、緑・黄・藍などの多彩な色釉を用いて上絵付けをした焼き物。
赤絵とも言う。
 印可 いんか 印信許可。師が弟子に法を授けて、弟子が法を得て悟りを開いたことを証明認可すること。

【色絵】九谷 水注(上出長右ェ門)

煎茶用語よみがな説明
後手うしろで 茶銚や水注などの持ち手の型式の一種。「あとで」とも。
注ぎ口の一直線上の位置に持ち手がつく。ほかに横手、上手(うわて)がある。
上手うわて 茶銚や水注などの持ち手の型式の一種。持ち手が上につく。
土瓶の形。「提梁式(ていりょうしき)」とも言う。
雲錦手うんきんて春の桜、秋の紅葉を配した絵模様。「春秋」「錦織りなす」とも言う。
雲版うんぱん 雲の形の青銅板。僧にご飯の時を知らせるを鳴らし物。
薬石(夕食)には、雲版の代わりに柝木で知らせる。

煎茶用語よみがな説明
 影壁えいへき 黄檗宗の寺院に設置されている、邪気避けの防御壁。
 淹茶法えんちゃほう飲茶法の一つ。 現在、日本で一般的なお茶の飲み方。
急須などの茶器に茶葉を入れ、熱湯を注いで蒸らし、茶葉を濾過して抽出する方法。
唐代の陸羽著『茶経』に「瓶缶の中に貯え、湯をもってこれに沃ぐ、これを淹茶と謂う」とある。

煎茶用語よみがな説明
黄金百鎰おうごんひゃくいつ 売茶翁が店先に書いていた句の言葉。
黄銅おうどう 真鍮(しんちゅう)の異名
黄檗宗おうばくしゅう 日本の三禅宗のうち、江戸時代に始まった一宗派。
臨済正宗、臨済宗黄檗派、などとも呼ばれていた。
黄檗の三筆おうばくのさんぴつ隠元(1592~1673)・木庵(1611~84)・即非(1616~71)の三名。
隠木即(いんもくそく)とも呼ぶ
黄檗清規おうばくしんき 黄檗宗で定めている禅堂の規則
黄檗唐音おうばくとういん 黄檗宗の読経で使われる、古い中国の発音
黄檗文化おうばくぶんか 江戸初期、隠元禅師をはじめ中国からの渡来僧によって伝えられた中国文化。
煎茶文化もその一つ。
大捻おおねじ 煎茶茶碗の図柄の1つ
大福茶おおぶくちゃ 関西地方で、無病息災を願い正月に飲む祝いの茶。梅干や結び昆布などが入っている。 王服茶、皇服茶ともいう。
奥田頴川おくだえいせん 京焼の陶工。京都で初めて磁器の焼成に成功した。呉須赤絵が得意。

か行

煎茶用語よみがな説明
蟹眼かいがんお湯が沸くときの形容。蟹の目
会記かいき茶会の次第や内容と道具組を記録したもの
花王かおう 牡丹の異名
鶴氅衣かくしょうえ 売茶翁が好んで着用した中国風の衣服。煎茶道でも流派によって着用する。
雅題がだい煎茶道の花で「盛り物」の主題に基いた題名
片身替りかたみがわり 器や着物の文様で、左右または上下半分ずつ異なること
花中君子かちゅうくんし 蓮の異名
唐子からこ中国人の子供を描いた図柄
唐衣からころも杜若の異名
唐物からもの中国で作られたお道具の総称。唐の時代のものではなくても「唐物」と呼ぶ
火炉かろ室内用のコンロ。瓶掛(びんかけ)灰炉(かいろ)瓦炉(がろ)とも言う。
蝸盧かろ売茶翁の茶店「通仙亭」に掲げられた額の字。当サイト名はここに由来する。

【唐子】色絵祥端瓢水指 唐子の図(高野昭阿弥作)

煎茶用語よみがな説明
器局ききょく煎茶器を収納する扉付きの棚
宜興窯ぎこうよう中国の名窯。紫砂茶壺で有名
亀甲文きっこうもん亀の甲のような六角形を組み合わせた文様のこと
急尾焼きびしょう急須のこと。急火焼・急焼とも。
木村蒹葭堂きむらけんかどう江戸時代中期の文人。大坂の酒造業屋の生まれ。
文人画家・本草学者・蔵書家・収集家として有名。尚、蒹葭堂の子・孔陽が「売茶翁茶器図」を残している
京都家元会きょうといえもとかい京都在住の煎茶家元で結成している会
京焼きょうやき桃山・江戸時代から京都で作られる陶磁器の総称。
清水焼・粟田口焼・御室焼・音羽焼など(楽焼は除く)
魚眼ぎょがんお湯が沸騰した時の気泡の形
巾盒きんごう茶巾をいれておく小さな箱型の器。巾合とも書く
巾筒きんとう茶巾をいれておく小さな筒型の器
金襴手きんらんで中国・明の嘉靖年間に完成された、焼き物の手法 。
色無地あるいは色絵や染付に金泥や金箔を用いて豪華絢爛な文様を付ける。赤絵金襴とも呼ばれる。

煎茶用語よみがな説明
口紐くちひも茶碗などの器の上部に、染付で一線を描いたもの
供茶くちゃ仏前での献茶のこと

煎茶用語よみがな説明
景徳鎮けいとくちん中国江南省にある大窯業地。
唐時代に始まり、白磁青磁・青白磁・染付・赤絵など、様々な技法の焼き物を製造した
偈語げご禅僧が心を表現するためにつくる漢詩
結界けっかい仏教寺院や茶席で、座席の境界に設ける仕切り
幻幻庵げんげんあん 売茶翁の終の棲家と言われている。京都東山から比叡山に移転
建水けんすい茶碗を清めた時の湯や水・茶葉を捨てるために使うもの。こぼし
献茶けんちゃ神仏や貴人(きにん)にお茶を差し上げること
倹飩蓋けんどんぶた器局やお道具の蓋

煎茶用語よみがな説明
康煕五彩こうきごさい中国の康煕窯で焼かれた五彩(赤絵)のこと。康彩とも
康煕窯こうきよう中国の清朝・康煕年間(1662~1722)の景徳鎮の官窯
後見こうけんお茶会でお手前をする人の後見役
高台こうだい 器を安定させるために底に作られた台。「糸底」(いとぞこ)ともいう
交趾焼こうちやき 中国明代後期~清時代初期に作られた三彩陶。
交趾(現在のベトナムの北部)産と考えられたことが名前の由来。
呉須赤絵ごすあかえ 国明代の後期に焼かれた色絵磁器。鮮やかな色の花鳥文・魚文などが描かれている
古錫こすず アンティークや骨董などの時代物の錫器

【呉須赤絵】水指(高野昭阿弥)

さ行

煎茶用語よみがな説明
菜単さいたん中国語で料理のメニューのこと。中国語読みはツァイタン。普茶料理で用いられる
茶合さごう 茶葉の量を測るための道具。主に二つ割りにした竹で作る。仙媒・茶量とも
茶頭さず・さどう仏前や貴人に献茶し、人々に茶を供する茶事をつかさどった役目。
黄檗宗では、明代の読み方で「さず」と読む。茶堂・茶道とも書き、「ちゃどう」ともいう。
茶具褥さぐじょく畳や机の汚れ防止&茶道具を保護するために敷く布。茶具敷(さぐじき)とも。
 茶礼されい禅宗で、儀礼として茶を飲むこと。
朝夕二回の茶礼は点呼の意味もあり、この時に一日の行事や作務の割り振りが通達される。
役位茶礼、衆評茶礼は会議の意味ももつ。
 三器さんき茶心壺・仙媒・袱紗を三器という。神聖なもの
 三器盆さんきぼん 三器を乗せるお盆
 三彩さんさい 緑・茶・白の釉薬を使った陶磁器

【三器盆】四方盆

煎茶用語よみがな説明
紫衣しえ天皇から賜る、最高の僧位を表わす衣
主客しゅきゃく 主人と客人ということ
朱泥しゅでい 朱色の粘土を使った焼き物。急須などの煎茶器が多い。
常滑焼・万古焼など。中国では紫砂と呼ぶ
祥瑞しょんずい中国の明時代、景徳鎮の民窯で焼かれた染付磁器。独特の幾何学文様が特徴

煎茶用語よみがな説明
水色すいしょく 茶碗に茶を注いだ時のお茶の色のこと
水注すいちゅう水差し。ボーフラや急須に水を足したり、お道具を清める時に用いる。
水瓶・水罐・水指・水次・水滴・注子とも言う。
啜り茶すすりちゃ煎茶道のお手前の一種。
蓋つきの茶碗に、直接お湯と茶葉を注ぐ。茶碗を押さえながら茶を飲む
啜り茶碗すすりちゃわん 啜り茶のお手前で使う蓋付の茶碗

煎茶用語  よみがな   説明
青花せいか中国の染付の呼称。呉須で模様を下絵付けし、その上に透明釉をかけて焼いたもの
青磁せいじ灰を原料とした釉薬をかけた、淡青色または淡緑色の焼き物
清風瑣言せいふうさげん寛政6年(1794)上田秋成による煎茶の解説書
青湾茶話せいわんさわ宝暦6年(1756)大枝流芳による煎茶趣味の解説書。
再版後は『煎茶仕用集』と改題されている。
関守石せきもりいし日本庭園や神社仏閣の境内・茶庭や露地において、「立ち入り禁止」を表す石。
縄で十文 字に結んである。 止め石、留め石、関石(せきいし)、極石(きめいし)、踏止石(ふみとめいし)とも。
仙果せんか桃の異名。仙人の果物の意味
仙花せんか水仙の異名。仙人の花の意味
仙窠せんか茶道具を入れて持ち歩くための都籃(つづら)。僊窠とも
仙石良友せんせきりょうゆう売茶翁所用の都籃(つづら)に書かれていた言葉。自然を良き友とする、の意。
煎茶早指南せんちゃはやしなん享和2年(1802)嵐翠子 による煎茶書
仙媒せんばい茶葉の量を測るための道具。二つ割りにした竹で作る。
茶合(さごう)・茶量とも
洗瓶せんびん茶道具を洗うための水を注ぐ道具

た行

煎茶用語よみがな説明
竹林の七賢ちくりんのしちけん中国の魏~晋の時代、竹林で酒と文学に興じた七人の名士。
阮籍・山濤・しゅう康(しゅうは愁の火が尤、心が山)・向秀・劉伶・阮威王戎
茶歌ちゃか茶の歌。盧仝(ろどう)の「茶歌」が有名
茶巾ちゃきん茶碗を清めるための布。
茶の湯で、晒・麻布を多く用い、両端の切り口が裏表反対にかがってある
茶心壺ちゃしんこ茶葉をいれておく器。茶入
茶銚 ちゃちょう急須のこと。煎茶道では小ぶりなものを使う
茶銚台ちゃちょうだい茶銚を載せる台
茶旗ちゃばた茶席の目印
箸瓶ちょへい煎茶道のお手前で使う箸立て。小さな瓶の形

煎茶用語よみがな説明
通仙つうせん 仙境に通じるの意
通仙亭つうせんてい享保20年(1735)、売茶翁が初めて開いた京都東山の茶店。
身分の分け隔てなく、茶代を求めず禅を説きながら茶を人々に振舞った。

煎茶用語
煎茶用語よみがな説明
提籃ていらん 煎茶道具一式をいれ持ち運ぶための籠。藤や竹で編んで作られている
手前てまえ 茶を淹れるための手順。抹茶は点てるので「点前」、煎茶は立てないので手前と呼ぶ
手前座てまえざ茶席でお茶を淹れるために座る場所
手前盆てまえぼん お手前をするためのお盆

煎茶用語よみがな説明
童子どうじ 茶席における手前の補助役

な行

煎茶用語よみがな説明
南画なんが 中国の士大夫が余技で描いた絵。文人画とも

煎茶用語よみがな説明
西川一草亭にしかわいっそうてい京都の花屋の生まれ、華道「去風流」の七代家元 (1878~1938) 。父は西川一葉、弟は画家の津田青楓。煎茶・抹茶を嗜んでおり、日本の文人花(文人生け)を確立したと言われる。 挿花専門誌「瓶史」を創刊。
夏目漱石や富岡鉄斎など広い交友関係を持ち、日本文化に精通する文化人。
日本煎茶工芸協会にほんせんちゃこうげいきょうかい煎茶工芸の発展と認知向上のために結成された、煎茶工芸作家の団体
仁阿弥道八にんなみどうはち京焼の陶工・奥田頴川に師事。
窯を粟田口から東山に移し、古今の東洋陶磁を製作。

煎茶用語よみがな説明
野点のだて 野外で茶を淹れること
野々村仁清ののむらにんせい江戸時代の陶工で京焼色絵の創始者。
卓越した轆轤技と優れた意匠・色彩感覚の陶工

は行

煎茶用語よみがな説明
売茶翁ばいさおう江戸中期の禅僧。肥前蓮池の人。本名は柴山元昭。
僧号は月海。黄檗山萬福寺に学び、61歳の頃、東山に初めての茶店・通仙亭を構える。
売茶翁偈語ばいさおうげご宝暦13年(1763)売茶翁の没後に出版された詩偈集。
梅山と金龍道人が、売茶翁の漢詩を集めて出版。巻頭には大典の「売茶翁伝」が掲載されている。伊藤若冲が売茶翁の肖像を描き、「偈語」の自題は池大雅の書。
売茶翁茶器図ばいさおうちゃきず大正13(1823年)、木村蒹葭堂の子の木村孔陽による煎茶道具図絵。
木村家蔵13点を含め、33点の売茶翁の煎茶道具を色刷りで図解。
売茶堂ばいさどう売茶翁高遊外をまつる堂。京都の萬福寺の境内にある。昭和3年創建、同45年に旧来通りに再建された。中央に、加納鉄哉作の売茶翁像を安置している
梅山種茶譜略ばいざんしゅちゃふりゃく天保9年(1838)に発行された、売茶翁唯一の著書。
梅荘顕常(大典) ばいそうけんじょう(だいてん)相国寺の僧。萬福寺で修行した黄檗僧だったが、相国寺に転じる。
当時の京都禅林の中で最高の詩僧と目され、詩文の師は、売茶翁の法弟でもあった大潮元皓(たいちょうげんこう・1676-1768)。伊藤若冲との関わりも深い。
花屏風はなびょうぶ江戸時代前中期の公家、近衛家煕 (このえいえひろ)が発案した花入。
明治~大正時代、西川一草亭がデザインした「筒20本×4枚折(2曲)」の形も有名。
葉蓋はぶた水指の蓋を木の葉とする道具組
半裳はんも煎茶道の茶会の時、手前・童子・席主が身に着ける前掛け(※流派による)。
はんしょうとも

煎茶用語よみがな説明
火香ひか 茶の製造工程で、仕上工程の乾燥によって生成される香りのこと
瓢杓ひょうしゃく 瓢箪で作られた柄杓。柄の長い瓢箪をくりぬく。
柄の先に穴が開いており柄から水を注ぐものもある
氷裂文ひょうれつもん 氷が破れた時に生じる、不規則な亀裂をあらわした文様

煎茶用語よみがな説明
風門ふうもん涼炉の正面にある口
袱紗ふくさお手前で煎茶道具を清めるために使う布
普茶料理ふちゃりょうり黄檗宗の精進料理
文人花ぶんじんばな 煎茶席に飾る花のこと。茶道の投入や生花とも異なる
文房四宝ぶんぼうしほう 筆・墨・硯・紙の4つのこと。

煎茶用語  よみがな 説明
瓶史へいし 中国の代表的な瓶花の書。著者は明代の文人・袁宏道(えんこうどう)。
日本の生け花に大きな影響を与え、1809年に注解書「瓶史国字斛」が出版されている
平成一景へいせいいっけい黄檗売茶流のお手前の1つ。平成茶碗による玉露の一煎出しで、平手前
平成二景へいせいにけい黄檗売茶流のお手前の1つ。杓を使う。平成茶碗による玉露の一煎出し
平成茶碗へいせいちゃわん黄檗売茶流 独自の茶碗。二代お家元の中澤弘幸お家元の考案。
朝顔型の大きいお茶碗

煎茶用語  よみがな  説明
泡茶新書三種ほうちゃしんしょさんしゅ天保元年(1830)田能村竹田 による煎茶書。
『茶具図譜』『竹田荘茶説』『泡茶訣』の三冊からなる。
烹茶法ほうちゃほう飲茶法のひとつ。土瓶などで湯を沸かしてお茶を入れ、茶葉を煮出して茶液を抽出する。 江戸時代の伝統的な茶の淹れ方。
宝瓶ほうひん玉露を淹れるための茶器。泡瓶と書いてほうひんとも。
ボーフラぼうふら素焼きの湯沸かし。
木石居煎茶訣ぼくせききょせんちゃけつ嘉永2年(1849)、深田靖一による煎茶書(上下2巻)。
煎茶具の図解や煎茶論を掲載。
払子ほっす獣毛や麻などを束ねて柄をつけたもので、高僧が手に持つ仏具。
元々は、インドで虫や塵を払うための道具。中国に伝来した際、禅宗で煩悩や災いを払う功徳を持つ法具となり、僧が説法時に威儀を正すのに用いるようになった。
盆巾ぼんきん手前盆や茶托をふくための布
梵唄ぼんぱいインドの詠法による梵語の歌唱。仏典に節をつけた仏教音楽のひとつで、儀礼に用いる
本裳ほんも黄檗宗の僧侶が身に着ける前掛け。
煎茶道では、茶会の時に手前・童子・席主が身に着ける(※流派による)。半裳は前半分、本裳は360度一回り

ま行

煎茶用語よみがな説明
廻し注ぎまわしつぎ 複数の茶碗にお茶を注ぐ時、茶の量と濃度が均一になるように数回に分けて茶を注ぐこと。

煎茶用語よみがな説明
水屋みずや 茶会で、茶席の準備や片づけをする場所や人のこと

煎茶用語よみがな説明
 毛織 もーる合金の表面に鎚や鏨で文様を叩き出したり、彫り出したもの。
印度のムガール国で作られた織物「モール」と模様が似ていることに由来。

【モール茶托】モール四段網茶托 平安銅政作

や行

煎茶用語  よみがな  説明
 横手 よこで茶銚や水注などの持ち手の型式の一種。横の位置に持ち手がつく。
元々中国で湯沸しとして用いられていたものを、茶を淹れる道具に転用したとされる。
ほかに後手、上手(うわて)がある。

ら行

煎茶用語よみがな説明
 落葉壺 らくようこ 茶殻を入れるための容器。滓盂(しう)とも

煎茶用語よみがな説明
 立礼 りゅうれい 正座ではなく、机と椅子で行うお手前。立礼式
 涼炉 りょうろ 炭火を起こすためのコンロ
 輪花 りんか 口縁に刻みを入れ、花形にした鉢や皿

煎茶用語よみがな説明
 霊芝 れいし 万年茸の漢名。煎茶席の飾りに使われる
 冷煎 れいせん 煎茶手前の1つ。氷出しのお茶
 冷泉 れいせん 黄檗売茶流の煎茶手前の1つ。古式の茶碗による氷出しのお手前

煎茶用語よみがな説明
炉扇ろせん涼炉の炭に風を送り、火を起こすためのうちわ。
竹や藤で編んだものや、薄い木材で作られたものなどがある。どれも小型・軽量。
炉屏ろびょう手前座の炉先に置く屏風状のもの。席飾りや結界の意味を持つ。

【炉扇】黒染
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