「茶心壷」(ちゃしんこ)は、茶葉を入れる容器です。茶道では茶入と呼びますが、煎茶道では、茶心壷のほか、「茶壺」(ちゃこ)「葉茶器」(はちゃき)「茶貯」(ちゃちょ)「建城」(けんじょう)などと呼びます。
また、中国茶の世界では、茶壺と言えば急須のこと。全く別の物なので、注意が必要です。
目次
茶心壺の素材
素材は錫(すず)や陶磁器が多く、木製やガラスなどもあります。文人趣味の世界においては、古びて風格のある古錫の茶心壺は珍重されています。
硝子の茶心壺
茶心壺の形
一般的な壺の形のほか、胴体の形により様々な種類があります。中には、茶心壺の底に足がついているものもあります。
四方式 | 胴体が四角形 |
六角式 | 胴体が六角形 |
圓式(円式) | 胴体が丸い円形 |
風字式 | 胴体の中央が張り出した形 |
文銅式 | 胴体の中央がへこんでいる形 |
茄子式 | 胴体が茄子の形 |
扇面式 | 胴体が扇形。複数個で円形になる |
木瓜式 | 木瓜は、御帳や御簾に張る帽額(もこう)の紋にちなむと言われる |
亜字式 | 胴体の四隅を直角に削った形 |
壺形の茶心壺
四方式の茶心壺
亜字式の茶心壺
亜字式の茶心壺は、胴体の四隅を直角に削った、「亜」の字の形をしています。