黄檗宗の「普茶料理」(黄檗料理とも)を頂ける、お店・寺院をまとめました。
江戸時代に明から伝わり、中国様式を色濃く残している精進料理。京都の黄檗寺院の他、東京・神奈川・九州などでも、普茶料理を頂ける場所があります。
※上の写真は普茶料理の「雲片」(うんぺん)。調理で出た野菜のきれはしなどを捨てることなく全て食すため、細かく刻んで葛で閉じたもの。
京都
普茶料理が頂ける寺院やお店は、黄檗宗の大本山「萬福寺」を中心に、宇治市・黄檗駅に集中しています。京都市内でも、普茶料理が頂ける場所がいくつかあります。
黄檗宗 大本山 萬福寺@黄檗駅

黄檗宗の大本山。お昼の普茶弁当は1名から、コース料理は2名から予約可能です。豆腐で作られている「鰻の蒲焼もどき」などが頂けます。
普茶料理(ふちゃりょうり)は、本宗の開祖隠元禅師が中国から伝えた精進料理です。
「普茶」とは「普く(あまねく)大衆と茶を供にする」という意味を示すところから生まれた言葉です。中国文化の香りがし日本の山野に生まれた自然の産物を調理し、すべての衆が佛恩に応え報いるための料理です。
営業時間 | 11:30-14:30 |
場 所 | 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34 |
交 通 | JR奈良線「黄檗」または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩5分 |
詳 細 | http://www.obakusan.or.jp/ |
黄檗宗 大本山塔頭 宝善院@黄檗駅
宝善院は、萬福寺の境内にある塔頭寺院で、独振性英禅師によって創建されました。普茶料理は要予約(4名以上)、6,000円(税別)からで電話予約が必要です。駐車場が利用できます(乗用車5台程度)。
営業時間 | 9:00-17:00 |
場 所 | 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄三番割34-3 |
交 通 | JR奈良線「黄檗」または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩5分 |
詳 細 | http://www.hozen.or.jp/fucha/ |
銀杏庵@黄檗駅
萬福寺の境内にある普茶料理店、「銀杏庵」 (いちょうあん)。要予約、一日4組限定です。
営業時間 | 11:30〜16:00 ※火曜定休、完全予約制 |
場 所 | 〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄三番割22 |
交 通 | JR奈良線「黄檗」または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩5分 |
詳 細 | https://tabelog.com/kyoto/A2607/A260701/26011132/ |
黄檗普茶料理 白雲庵@黄檗駅

萬福寺の門前にある普茶料理の老舗「白雲庵」(はくうんあん)。
元々は、萬福寺の塔頭として自悦禅師により創建された建物で、「二汁六菜」を基本とした普茶料理が頂けます。4名が基本の普茶料理において、こちらのお店は珍しく1名から利用可能です。
営業時間 | 11:00-16:00 ※木曜定休 |
場 所 | 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄西浦30番地(萬福寺門前) |
交 通 | JR奈良線「黄檗」または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩5分 |
詳 細 | http://banshoukaku.com/menu/ |
京楽膳萬@黄檗駅
萬福寺の総門前の駐車場にあるお店です。お昼限定で普茶弁当があり、1人でも気軽に頂けます。お土産処「萬松閣」が併設されており、胡麻豆腐(白・黒・小豆・青のり)などを購入することができます。
営業時間 | 11:00~14:30 |
場 所 | 〒611-0011 京都府宇治市五ケ庄三番割34 (萬福寺 総門前駐車場内) |
交 通 | JR奈良線「黄檗」または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩5分 |
詳 細 | http://www.hakuunan.com/ |
瑞芝山 閑臥庵@鞍馬口駅

1671年開山の黄檗宗の禅寺・瑞芝山(ずいしざん)閑臥庵(かんがあん)。白砂の枯山水の庭園を眺めながら、京懐石風の普茶料理を頂けます。
普茶席は4人から提供している所が多いですが(元来、普茶席は四人一卓)、閑臥庵では利用しやすいよう2人から予約可能。畳の部屋に金・銀の襖というエキゾチックな設えでテーブルと椅子で頂けます。
営業時間 | 昼:12時~15時 夜:17時~21時 ※無休 |
場 所 | 〒603-8146 京都府京都市北区烏丸通鞍馬口東入ル278 |
交 通 | 「鞍馬口駅」下車 1番出口より徒歩3分 |
詳 細 | http://www.kangaan.jp |
福聚山 海宝寺@墨染駅
海宝寺(海寶寺)は、仙台藩主・伊達政宗の屋敷跡に建立されたお寺です。伊藤若冲ゆかりの寺院としても有名。事前予約(電話・4名以上)で、庭園を眺めながら、普茶料理がいただけます。
営業時間 | 11:00~15:00 ※木曜定休 |
場 所 | 〒612-0856 京都府京都市伏見区桃山町正宗20 |
交 通 | 京阪電車「墨染」駅から徒歩約10分 |
詳 細 | https://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=1&ManageCode=14000011 |
青少年文化研修道場@宇治駅

席数500席と、大人数の受け入れが可能です。学校の修学旅行や企業の研修などで利用され、座禅体験なども研修施設です。「五観の偈」を唱えてから頂きます。
元来この普茶料理は神仏にお供えした種々のものを下げて、親族や近親者や仲の良い友達同志(心をゆるした間柄)が同じ食べ物を同じ器具に入れ、同じように食するご馳走の事をいいます。
大勢の力を借りて礼をつくし、道を成じて平和な世界を将来することの意が含まれているといわれています。
深遠な意味をもつものであるから軽率に扱う料理ではありません。又これを美味しく頂戴するためには親切心(これも大きな御仏の心)をもって拵えなければならない事は云うまでもありません。
四季折々の旬の新鮮な素材を使い一品一品心を込めて作り上げ、お客様をおもてなし致します。
営業時間 | 平日9:00~17:00 ※完全予約制 |
場 所 | 京都府宇治市五ヶ庄三番割35 |
交 通 | JR奈良線「黄檗」から徒歩5分、または京阪宇治線「黄檗」駅下車 徒歩10分 |
詳 細 | http://zazen.kensyu.or.jp/fucha/ |
大阪
茶臼山 料亭 阪口楼@天王寺駅
営業時間 | 11:30~21:00 ※不定休日あり(完全予約制) |
場 所 | 〒543-0063 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-30 |
交 通 | JR 「天王寺」駅 北口 徒歩5分、地下鉄谷町線「 天王寺」駅 徒歩5分 |
詳 細 | https://r.gnavi.co.jp/c823900/ |
東京
普茶料理 梵@入江駅
昭和34年にオープンした普茶料理のお店。海外のベジタリアンの方にも有名で、ジョン・レノン&オノ・ヨーコも訪れた老舗です。予約制。
営業時間 | 平日:12:00~15:00 17:30~21:00 土曜:12:00~21:00 日曜:12:00~20:00 ※定休日:毎週水曜/年末年始/夏期休暇 |
場 所 | 〒110-0012 東京都台東区竜泉1-2-11 |
交 通 | 日比谷線「入谷」駅の出口3・出口4より徒歩10分 |
詳 細 | http://www.fuchabon.co.jp/ |
神奈川
長興山 紹太寺@入生田駅
鉄牛和尚が開山した、小田原にある黄檗宗の寺院です。4名から予約可能。
営業時間 | 午前12時~(夕刻からと、8名以上は要相談) |
場 所 | 神奈川県小田原市入生田303 |
交 通 | 箱根登山鉄道「入生田駅」下車/徒歩5分 |
詳 細 | http://www.choukouzan.com |
岩手
福聚山 大慈寺@盛岡駅
江戸時代に創建された、黄檗宗のお寺です。一度火災で焼失しましたが、第19代 内閣総理大臣の原敬の援助を受けて再建し、原敬の菩提寺となりました。毎年、命日の11/4に原敬忌が行われています。
盛岡の送り盆行事「舟っこ流し」発祥の寺院で、川施餓鬼がその始まりと言われています。こちらの記事によれば、普茶料理をいただけます。※要事前予約(10名から)
営業時間 | ー |
場 所 | 〒020-0828 岩手県盛岡市大慈寺町5-6 |
交 通 | 「盛岡」駅から車で10分、「仙北町」駅から徒歩で20分 |
詳 細 | https://daijiji.m-lp.jp/ |
静岡
西願寺@三島駅
営業時間 | 11:30~13:00 ※休み:1~2月・5~9月・12月 |
場 所 | 〒411-0934 静岡県駿東郡長泉町下長窪386 |
交 通 | 新幹線「三島」駅からタクシーで10分 |
詳 細 | http://www.saigan-ji.jp/fucha.htm |
熊本
巨盧山 東林寺@人吉駅
一卓4名より4日前までの予約制で、4,000円です。
営業時間 | ※不明 |
場 所 | 〒868-0045 熊本県人吉市浪床町3008 |
交 通 | 人吉駅から徒歩25分 |
詳 細 | http://www.tourinji-hitoyoshi.com/fucya.html |
普茶料理食事会@佐賀・小城町
こちらはお店ではありませんが、年2回開催されているイベントです。小城鍋島家の菩提寺の黄檗宗の禅寺「祥光山 星巌寺」伝承の普茶料理を「おぎ春香会」が復活させ、春と秋に普茶料理を振舞っています。
営業時間 | 年2回、春と秋に開催 |
場 所 | 晴田支館公民館(〒845-0014 佐賀県小城市小城町晴気2096) |
交 通 | 天山宮前バス停から徒歩で約7分 |
詳 細 | http://www.ogi-kankou.com/page-2057 |