2026年8月の催事

伊豆沼蓮まつり@宮城県

2026年8月の煎茶関連のイベント・催事情報やおすすめの展覧会情報。

暑さの盛りとなる葉月は、各流派の茶会が休みとなることも多い時期。それでも夏ならではの展覧会や、秋の茶会に向けた前売券の販売など、静かに動いているものはある。会期や販売日は変更されることもあるため、お出かけの前には各主催者の公式サイトで最新情報を確認していただきたい。

目次

東京

松岡美術館「五窯響宴 宋から元までの中国陶磁」@白金台

宋時代から元時代にかけての中国陶磁を、五つの名窯の作でたどる展覧会。白磁で名高い定窯、青磁の龍泉窯、力強い意匠の磁州窯、青みを帯びた釉薬が神秘的な鈞窯、そして元時代に青花を生んだ景徳鎮窯。やきものの歴史に名を刻む窯の顔ぶれが一堂にそろう。

煎茶の文化は、文人趣味とともに中国渡来の器物を尊んできた。手元の茶碗や急須の源流に思いを馳せながら宋・元の名窯を眺めるのも、煎茶を嗜む者ならではの楽しみ方かもしれない。会期が10月まで続くので、暑さを避けてゆっくり足を運べるのもありがたい。

  • 会期  :2026年6月16日(火)〜10月12日(月・祝)
  • 開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
  • 休館日 :月曜(祝日の場合は翌平日)
  • 場所  :松岡美術館 展示室4(〒108-0071 東京都港区白金台5-12-6)
  • アクセス:東京メトロ南北線・都営三田線「白金台」駅(1番出口)より徒歩7分
  • 料金  :一般1,400円、25歳以下700円、高校生以下無料
  • 詳細  :https://www.matsuoka-museum.jp/contents/10624/

サントリー美術館「眼のごちそう 食器」@六本木

桃山から江戸時代にかけての、食卓を彩った陶磁の食器を特集する企画展。「眼のごちそう」という展覧会名のとおり、料理を盛る前から目を楽しませてくれるのが、この時代の食器の魅力だろう。美濃・織部の帆立貝をかたどった皿など、趣向を凝らした器の数々が並ぶ。会期中に展示替えがあるとのこと。

客を思って器を選び、盛り付けに趣向を凝らす。そのもてなしの心は、茶席で菓子器や茶碗を取り合わせる楽しみとも地続きである。食器という身近な切り口から、器選びの妙をあらためて考えてみたい。

  • 会期  :2026年7月8日(水)〜8月30日(日)※会期中に展示替えあり
  • 開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)。金曜と8月29日(土)は20:00まで開館
  • 休館日 :火曜 ※8月11日(火祝)は18:00まで開館
  • 場所  :サントリー美術館(〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階)
  • アクセス:都営大江戸線「六本木」駅出口8より直結、東京メトロ日比谷線「六本木」駅より地下通路直結
  • 料金  :一般1,700円、大学生1,200円、高校生1,000円、中学生以下無料
  • 詳細  :https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2026_2/index.html

神奈川

横浜・三溪園「早朝観蓮会」@横浜

明治から大正にかけての実業家・原三溪(はら さんけい)が造営した庭園、三溪園。園内には春草廬をはじめ各地から移築された茶室建築が点在し、茶の湯・文人趣味の世界とも縁の深い名園として知られている。その三溪園で、夏の恒例行事「早朝観蓮会」が今年も開かれるとのこと。

蓮の花は朝のうちに咲き、昼にはしぼんでしまう。その一瞬を見届けるべく、開園時間を早めての特別公開となる。園内の茶店では朝食メニューも提供されるそうで、涼やかな蓮池を眺めながらの一服も楽しめそうだ。

  • 日時:2026年7月25日(土)・26日(日)、8月1日(土)・2日(日)・8日(土)・9日(日) 7:00〜17:00
  • 場所:三溪園(神奈川県横浜市)
  • 料金:入園料のみ)
  • 内容:蓮の観賞、体験型ワークショップ、茶店での限定朝食メニュー提供
  • 詳細:https://www.sankeien.or.jp/event/10455/

京都

五条若宮陶器祭(五条坂の陶器まつり)@五条坂・若宮八幡宮

京焼・清水焼発祥の地とされる五条坂で、夏の恒例となっている陶器市である。五条通の歩道沿いに全国から約130店以上の窯元・陶芸作家が軒を連ね、陶芸絵付け体験なども予定されているとのこと。

煎茶を嗜む者にとっては、茶碗や急須といった手元の道具と出会う場としても楽しみが多い。作り手と言葉を交わしながら一器を選ぶ時間は、既製の売り場では味わえない趣がある。

  • 開催日 :2026年8月7日(金)〜10日(月)10:00〜21:00
  • 場所  :五条坂一帯(五条通の大和大路〜東大路間の歩道と周辺)・若宮八幡宮
  • アクセス:京阪「清水五条」駅より徒歩5分
  • 料金  :入場無料

黄檗山萬福寺「第51回 月見の煎茶会」茶券販売開始

月見の茶会@萬福寺

黄檗山萬福寺で秋に催される月見の煎茶会は、当ブログでもたびたび取り上げてきた恒例の茶。茶会本番は2026年10月3日(土)だが、その前売茶券の販売が8月3日(月)に始まる予定とのこと。

前売券は5,000円で、茶席券3枚と入山料が含まれる。人気の茶会ゆえ、確実に参席したい方は早めの入手が安心だろう。販売開始日や価格は変更される場合があるため、公式の案内を必ずご確認いただきたい。

  • 開催日 :2026年10月3日(土)
  • 販売開始:2026年8月3日(月)予定
  • 前売券 :5,000円(茶席券3枚・入山料を含む)
  • 詳細  :https://www.senchado.com/main.htm

石川

金沢市立中村記念美術館 コレクション展「工芸セレクションⅥ 涼やかな青」@金沢

夏にふさわしい「青」を切り口としたコレクション展。ひと口に青といっても、やきものなら青磁や染付、漆なら青漆や青貝、布なら藍や紺と、素材が変われば青の表情もまるで違う。分野を横断して青を見比べられる趣向だ。

青磁や染付といえば、煎茶の器でもお馴染みの青である。器の青が呼び込む涼を、暑さの盛りに味わいに出かけるのも一興だろう。会期は10月まで続く。

  • 会期  :2026年7月11日(土)〜10月4日(日)
  • 開館時間:9:30〜17:00(受付は16:30まで)
  • 休館日 :月曜(祝日の場合はその直後の平日)
  • 場所  :金沢市立中村記念美術館(〒920-0964 石川県金沢市本多町3-2-29)
  • アクセス:金沢駅兼六園口(東口)からバスで「本多町」または「ふるさと偉人館」下車、徒歩3分
  • 料金  :一般310円、65歳以上210円、高校生以下無料(茶菓券400円)
  • 詳細  :https://www.kanazawa-museum.jp/nakamura/exhibit/index.html

富山

富山市佐藤記念美術館「さと美 東南アジア紀行」@富山城址公園

ベトナム、タイ、カンボジア(クメール)など、東南アジアのやきものを紹介する企画展。

中国陶磁に学びつつ独自に育まれたこれらの器は、海の交易路を通じて日本にも渡ってきた。日本の茶人はベトナム渡りの器を「安南(あんなん)」、タイ渡りの器を「宋胡録(すんころく)」と呼び習わし、古くから愛でてきた歴史がある。

東南アジアという切り口から、やきものの来た道をたどることができる、夏の旅心を誘う展覧会。学芸員による展示解説会も8月22日(土)14時から開かれるとのこと。

  • 会期  :2026年7月18日(土)〜9月27日(日)
  • 開館時間:9:00〜17:00(入館受付は16:30まで)
  • 休館日 :7月21日(火)※このほかの休館は展示替え・館内整備日のため公式サイトで確認を
  • 場所  :富山市佐藤記念美術館(〒930-0081 富山県富山市本丸1-33、富山城址公園内)
  • アクセス:JR「富山」駅から徒歩約10分、市内電車環状線「国際会議場前」下車徒歩2分
  • 料金  :大人210円、高校生以下無料
  • 詳細  :https://www.city.toyama.toyama.jp/etc/muse/kikakusatobi/kikakusatobi.html

岩手

全日本煎茶道連盟「第59回 夏季大学盛岡 研修会」@盛岡

全日本煎茶道連盟が毎夏開催している研修会が、今年は岩手・盛岡で行われる。流派を越えて煎茶道を学ぶ場であり、東北で開かれるのは貴重な機会。

第1講は、木村幸治氏(岩手県公立学校 退職校長会顧問・・原敬を想う会顧問)による「宰相 原敬の魅力」。第2講は、小野寺淳氏(宮城県仙台二華高等学校 教諭・みやぎ県民大学「漢詩作法」講師)による「桃花源の世界-世俗脱出の夢-」とのこと。

料金や申込方法は公式サイトに記載がなかったため、参加を希望される方は全日本煎茶道連盟へ直接お問い合わせいただきたい。

  • 日時:2026年8月22日(土)9:45〜15:00
  • 場所:ホテルメトロポリタン盛岡 ニューウイング4階 メトロポリタンホール
  • 料金・申込方法:詳細は全日本煎茶道連盟へお問い合わせ
  • 講師:木村幸治氏 岩手県公立学校退職校長会顧問・原敬を想う会顧問
    • 小野寺淳氏 宮城県仙台二華高等学校、みやぎ県民大学「漢詩作法」講師
  • 詳細:https://www.senchado.com/59kakidaigaku/59kakidaigaku.html

宮城

伊豆沼・内沼はすまつり@登米・栗原

伊豆沼蓮まつり2025

煎茶や文人文化とは離れるが、東北つながりで触れておきたいのが、ラムサール条約登録湿地である伊豆沼・内沼で開かれる「はすまつり」。遊覧船に乗り、湖面を埋め尽くす蓮の花を間近に眺められる。

2021年に訪問した所、当たり年でそれは見事な咲きっぷりだった。「まるで極楽」という言葉を身を持って実感。翌年は残念なことに水害で一度全滅してしまったのだが、徐々に復活。昨年8月下旬に再訪した所、見応えがあった。

蓮は早朝に咲いて昼には閉じてしまう性質があり、見頃はどの会場も午前中。とりわけお盆時期の花付きがよいそうだ。迫・若柳・築館の3会場があり、会場によって運行時間が異なる。

  • 日時:2026年7月25日(土)〜8月30日(日)
    • 迫会場 7:30〜15:00、若柳会場 8:00〜13:00、築館会場 8:00〜14:00・土日祝とお盆期間のみ運行
  • 場所:迫会場(登米市迫町)/若柳会場(栗原市若柳)/築館会場(栗原市築館)
  • 料金:大人1,500円、子供500円
  • 詳細:https://www.miyagi-kankou.or.jp/kakikomi/detail.php?id=18489

みやぎ県民大学「漢詩作法 ―人生を振り返り、これからの人生を豊かにする―」@仙台

前述の「第59回 夏季大学盛岡」研修会で「桃花源の世界-世俗脱出の夢-」を担当する小野寺淳氏が、地元・宮城県でも漢詩の講座を今夏開催する。

宮城県が実施している生涯学習事業のため、参加対象は宮城県民限定だが、全4回にわたり、絶句を中心に漢詩の歴史や作法、主題や歳時などを学び、実作と鑑賞を行う講座だそうだ。

漢詩の教養は、煎茶の席で交わされる文人趣味とも深く結びついている。詩を作る側の視点から言葉の運びに触れておくと、茶席で掛物や賛を味わう楽しみもまた一段と深まるのではないだろうか。受講料は無料とのことだが、申込期限が迫っているため、関心のある方はお早めに問い合わせていただきたい。

  • 日時  :2026年8月2日(日)・9日(日)・23日(日)・30日(日) 9:30〜11:40(全4回)
  • 場所  :宮城県仙台二華中学校・高等学校(仙台市若林区連坊1丁目4番1号)
  • 受講料 :無料(定員30名)
  • 申込方法:はがきまたはFAXで申込(申込期限は2026年7月29日(水))
  • 対象  :宮城県民
  • 詳細  :https://www.manabino-miyagi.com/2026/08/02/post-6716/
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