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「禅味の結晶」と称される幻の味。普茶料理の「黄檗豆腐」
黄檗宗の開祖・隠元禅師が明から日本もたらした物の中には、中国風の豆腐もあった。「禅味の結晶」と称された普茶料理の「黄檗豆腐」とは?一時は途絶えた黄檗豆腐だが、今も作り続けている豆腐店が日本に1店だけあるという。 【黄檗豆腐(別名、豆腐羹)...釜炒り茶「隠元さんのお煎茶」@長崎県
先日、長崎の興福寺を訪れた折、「隠元さんのお煎茶」という釜炒り茶が売られていた。このお茶の存在は知らなかった。 【日本に釜炒り茶を伝えた隠元さんのお煎茶】 山門をくぐり拝観料を支払うと、入り口そばの販売コーナーに、月桃茶などと並べてお茶が...【閉店】明治創業・仙台駄菓子の老舗「石橋屋」@宮城県
桜の名所としても有名な駄菓子の老舗「石橋屋」さんが、2023年5月末に閉店してしまった。2022年の地震被害も大きく、138年の歴史に幕を閉じた。趣のある建物は解体されて姿を消し、すっかり更地に。桜の木は残されたのがせめてもの救い。幾度も訪れていた...春日大社の境内で茶を振る舞う「春日担茶屋」@奈良県
売茶翁は、天秤棒に茶道具をかけて、茶を振舞っていた。 江戸時代、奈良の春日大社の境内で、同様に茶が振舞われていたという。この「担茶屋(にないぢゃや)の道具を復元したものが奈良の春日大社にある」と耳にし、奈良訪問の折、春日担茶屋を訪れた。 ...越渓茶の越渓禅師ゆかりの地・瑞石山 永源寺@滋賀県
紅葉にはまだ早い季節。越渓茶の越渓禅師ゆかりの古刹、永源寺を訪問してきた。 【臨済宗永源寺派 大本山 永源寺】 永源寺は、滋賀県東近江市にある古刹で、臨済宗永源寺派の総本山。 紅葉の名所として有名。 開基は南北朝時代、近江国の守護職にあった佐...江戸時代の名産品図鑑「日本山海名物図会」に見る製茶法
江戸時代に出版された、名産品のガイドブックとも言うべき「日本山海名物図会」(全5巻、平瀬徹斎 撰, 長谷川光信 画、18世紀)。 大坂の書店「赤松閣」の主人・平瀬徹斎(通称は千草屋新右衛門)が、日本各地の名産を調べてまとめたもの。金や銀などの鉱...売茶翁が賞賛した永源寺発祥の「越渓茶」@滋賀県
売茶翁は、当時どんなお茶を飲み、振舞っていたのか。「売茶翁偈語」で、越渓茶を飲み絶賛している詩が残されている。越渓茶とは、どんなお茶なのか。 【越渓茶とは?東近江市政所町の「政所茶」のこと】 臨済宗 永源寺派 大本山 永源寺。越渓禅師は永源寺...売茶翁の煎茶席はどんなものだったのか?「売茶翁の茶」茶会@奈良県
茶を振舞い、茶を通した交流を楽しんだ売茶翁。売茶翁の煎茶席はどのようなものだったのか? 過日、「売茶翁の茶」の茶会に参加させて頂いた。残された「売茶翁茶器図」を元に、茶道具を再現。当時どのように茶を淹れていていたのか、文献学では補えない部...黄檗宗の普茶料理が起源。宮城県の郷土料理「おくずかけ」
宮城県には「おくずかけ」という郷土料理がある。 主に県南部を中心に食べられている汁物で、黄檗宗の普茶料理が発祥。葛は精進料理にかかせない食材で、禅宗の胡麻豆腐も「胡麻と葛と水」から作られている。 【おくずかけとは?】 おくずかけ((お葛かけ...近江茶の老舗「中川誠盛堂茶舗」@滋賀県大津市
足を延ばし、滋賀県大津市にあるお茶屋さん「中川誠盛堂茶舗」へ。安政5年(1858年)創業の老舗。過去何度か訪れているが、コロナ明けで久しぶり。 【煎茶「日吉茶園」】 煎茶「日吉茶園」を購入。こちらは最澄ゆかりの「日吉茶園」の貴重な茶の枝を、滋賀...